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現代科学は魔法の直系の末裔である

~書評「磁力と重力の発見(山本義隆 著)」(評論家 山形浩生 評)<朝日新聞(03.7.20)>より~

注:・・・・・は省略部分。〔 〕は補足部分。太字は引用者が強調のためにそうしました。

 多くの人は、昔の人たちは迷信深い非科学的な連中だったと思っている。その非科学的な部分、たとえば魔法だの錬金術だのを切り捨てることで、現代科学が成立したのだ、と。・・・・・〔しかし〕化学は魔法を切り捨てたのではない。むしろ科学は魔法の直系の末裔なのだ・・・・・それも極端に言えば万有引力というニュートン力学の根幹こそ、魔法の最大の遺産なのだ・・・・・。現代科学を妄信するぼくたちは、万有引力なんか自明だと思っている。でもそうだろうか。太陽もリンゴも、ぼくもあなたも、みんな「引力」とやらで結ばれている、だって? 徹底して合理的な機械論者たちは、そんな三流ナンパ師のくどき文句みたいなキモチワルイものは認めなかった。一方、ニュートンは、魔法や錬金術も研究していた。だからこそ「万有引力」という異様な概念を平気で導入できた。媒介無しに働く目に見えぬ力というのは、いわば魔法の世界に属するものだったからだ。そして間に何もなくても作用する魔法の実在の動かぬ証拠こそが磁石だった・・・・・。

(やまもと よしたか 41年生まれ。元東大全共闘議長)

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