« 被災者と被災地域以外の人々の心に乖離(かいり)はないか? | トップページ | 2014-15の年末年始、サザンとタモリが安倍政権批判。タモリは現在日本資本主義さえも批判。サンデーモーニングは”ヒトラー時代の教訓”を伝えました。 »

後藤健二さんの死を犬死(無駄死)にさせないために/イスラム国問題解決のためには

 後藤健二さんがイスラム国によって殺害された<15(H27)年1月末)>。後藤さんの妻が「夫を誇りに思う」とするコメントを出された。その中で、夫を誇りに思う理由が次のように述べられている。

 「戦争という惨事が、一般の人々に何をもたらすかを、特に子どもの目を通じて、伝えることに夫は情熱を注ぎました。」

 「戦争という惨事が、一般の人々に何をもたらすか」をしっかり知ること。これが、後藤さんの意思を受け継ぐことであり、その死を犬死にさせないことである。

 人々に苦しみを与える惨事は、イスラム国の戦争だけでなく、アメリカがおこなったイラク戦争や有志連合がおこなっている戦争(イスラム国への爆撃)やソマリアといったあらゆる地域での戦争である。

 にもかかわらず、日本国首相はそのことを認識せず、自らの言動が後藤さん殺害をもたらした(日本国首相は、なぜイスラム国人質殺害脅迫を惹起するようなスピーチをしたのか?ご参照)ことの反省もせず、後藤さん殺害後の声明で「ご親族のご心痛を思えば、言葉もありません。・・・・・誠に無念、痛恨の極みであります。非道、卑劣極まりないテロ行為に、強い怒りを覚えます。許しがたい暴挙を、断固、非難します。」とイスラム国のテロリズムをのみを非難している。

 後藤さんの死を犬死にさせない道は、人々に苦しみを与えるすべての戦争をなくすことである。その道を示すことができるのは、まさに後藤健二が生まれ育った日本にある日本国である。

 日本国は、「戦争を放棄する。その目的を達するため、戦力は保持しない。国の交戦権は認めない。」とする憲法第9条の国だからである。憲法第9条は「人類普遍の理想=遅かれ早かれ人類がいずれ到達する地点」を謳っている。「理性的なるもの(遅かれ早かれ人類が将来いずれ到達する理想が実現された世界に向かう意思と言動のこと)は現実的(その意図することが実現するのは必然ということ)であり(理想実現の努力が足りなければその分理想的な社会の到来が遅れ、人間の苦しみが続く。努力が足らず苦しみが続くのは理性が我々に与える罰である)、現実的なるものは理性的である。」ー憲法第9条の精神を実現せんとするのは、理性的であるが故に必ず実現する。何年かかるかは不明だが、努力が強ければ強いほど早く実現する。憲法第9条は非現実的と批判する人々は、憲法第9条を護り実現化せよと主張する人は理想というものは実現しようとすれば簡単に早く実現できると思っている、と勘違いしているから批判するのだが、もとより、理想というものは実現されるまでには何年もの悪戦苦闘が続く。だがそれは、希望ある悪戦苦闘である。時には犠牲者も出る。しかしそれは犬死ではない。

 後藤さんの死を犬死にさせないために、我々がやらなければならないことは、後藤さんの悪戦苦闘を引き次いですべての戦争をなくす努力を続けることである。

 そこで、イスラム国問題(イスラム国にかかわって犠牲者が出ている問題)を解決するために、まずやらなければならないことは次の3つ。

(1)原因を知ることなくして解決方法は見つからないので、イスラム国が誕生した原因はアメリカの政策にある(全てはアメリカのイラク攻撃から始まった.pdfご参照)ことを認識すべき。

 この点で、15(H27)年2月1日のNHKスペシャルNhk150201_2→右図は予告編の一場面(クリックで拡大)>(NHKオンデマンドで見ることができる)は、「イスラム国」誕生の真相(アメリカの政策がイスラム国を生み出した)にどこまで迫れるのかと期待されたが、やはりNHKというべきか「イラク戦争後の混乱の中で、のちのイスラム国の幹部になる数人の結合が進んだ」程度の解説で終わった。

(2)テロリズム(テロ)の再定義

 ①テロリズムは、これまでは、個人・グループ・政治勢力が、何らかの政治的意図を実現するために、非常用の攻撃の手段として武力を行使することとされ、否定されてきた。しかし、「何らかの政治的意図を実現するために武力を行使すること」をテロリズム(テロ)と定義すれば、国家が行う戦争もテロリズム(テロ)として否定されるべきである。国家が行う戦争は、必要あれば「国家テロ」と呼んで個人・グループ・政治勢力が行うテロと区別できる。

 ②イスラム国は、国家ではなく政治勢力に過ぎずその武力行使はテロだとして否定されているが、有志連合による武力行使もまた「国家テロ」として否定されるべきである。有志連合による武力行使という惨事によって、沢山の子ども・女性を含む犠牲者が出ているはずだ(後藤さんが、日本政府の渡航中止要請に従わずにシリアに入ったのは、よくわかっていないそのことを世界に伝えようとされたからかも知れない)。

(3)イスラム国を攻撃している周辺国への人道支援は事実上の軍事支援になる(この記事.pdfご参照)。つまり、イスラム国を攻撃している周辺国への人道支援は、周辺国の難民救済になる(JICAやUNHCRなど信頼できる国際支援機関・組織を通じて行われれば)が、一方でイスラム国領内での爆撃被災民を増加させるので、日本国は「周辺国への人道支援を周辺国がイスラム国への攻撃を中止することを条件に行う」という方針に転換するべき。(このことを、日本国首相が表明していれば、あるいは湯川さん・後藤さんは殺害されなかったかもしれない。しかしそんな方針転換は、アメリカからのテロに屈服したとの批判に屈しないという覚悟がなくてはできない。)

 以上のことをまずやった上で、日本が率先して、平和を維持する・戦争をなくす政策を実行していかなければならない(平和を維持する・戦争をなくすために必要なことはこれではないか。ご参照)。

 また、世界各地からイスラム国に若者が吸い寄せられる背景には、経済格差拡大による若者の不満があると指摘されている。折しも、トマ・ ピケティ氏が 21世紀の資本(「格差の拡大は資本主義の本質」)という理論を打ち出した。この理論も援用して格差拡大をもたらす資本主義の改革も必要である。

 

« 被災者と被災地域以外の人々の心に乖離(かいり)はないか? | トップページ | 2014-15の年末年始、サザンとタモリが安倍政権批判。タモリは現在日本資本主義さえも批判。サンデーモーニングは”ヒトラー時代の教訓”を伝えました。 »

無料ブログはココログ