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人は簡単には発砲できないが、思考停止の訓練で発砲率は高まる。

◎・・・・・第二次世界大戦の最中にアメリカ軍で兵士の大規模調査が行われた。戦闘直後に行われた調査によると、ドイツまたは日本軍との接近戦に参加した兵士の発砲率は、どの場合でも15%から20%だったという。撃っても当たらないとか、逃げ出したということではなく、8割以上の兵士は、発砲さえしていなかった。敵と至近距離で向かい合ってさえ人は簡単には人を殺せない。そして、二〇世紀になってからの戦争ではつねに、ストレスで心身衰弱の状態になり戦闘できなくなる確率の方が、敵に撃たれて死ぬ確率よりよりずっと高かった。唯一の例外はベトナム戦争である・・・・・。この戦争では発砲したアメリカ兵士の割合は90%に達し、心身の衰弱を経験する確率と敵に殺される確率はほぼ等しくなった。ベトナム戦争では、アメリカ軍は、兵隊が人を殺すことができるように訓練を改良してから、兵士を送り出したからである。簡単に言えば、それは繰り返しの射撃訓練である。ただし、丸い標的ではだめで、リアルな状況でリアルな人型標的を打つことが重要であった。「シミュレーターの迫真性」が効果をあげたのである。もっとよいのは、当たれば痛みは感じるペイント弾を使って、実戦に近い形で、人を撃つことを繰り返し訓練することだ。繰り返し慣れさせ、考えなくても判断し、対応できる、そういう行動主義的なトレーニングをおこなうと人に対する発砲率は高まることが示された。・・・・・。 ~書評『「戦争」の心理学-人間における戦闘のメカニズム』(D・グロスマン、L・W・クリステンセン 著)」< 小西聖子評>(毎日新聞 08.6.1)より(全文)~

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