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管理職と教員の階級制   

【1】これは、次のような、教員間のヒエラルキー(階級制)である。

   (文科省→教育委員会→)管理職(校長<いわば上級管理職>→副校長<いわば中級管理職>→教頭<いわば低級管理職>)→主幹教諭<いわば上級教諭>→指導教諭<いわば中級教諭>→〔平〕教諭<いわば低級教諭>

   →は強制力の方向で、階級制とは、上位下達の強制力により人を管理する(上位の者の意にそうように指令・命令して人を動かそうとする)制度で、「信頼に基づく連帯」とは真逆の制度であり、勤務評定などと相まってパワハラも引き起こす。かかる制度の中で、常に圧迫(管理)を受け続ける〔平〕教諭は誇りを持って自発的に教育活動に専念するのが困難な状態に置かれている。良心ある主幹教諭・指導教諭は、管理職の命令を受けて〔平〕教諭を圧迫(管理)させられるので、〔平〕教諭より更に苦しい状態におかれる。彼らは、苦しい状態を、〔平〕教諭に降格して逃れるか(これを実現するためには管理職に逆らう行為をするとか病弱のふりをするとか大変な工夫をしなければならない)、(主幹教諭・指導教諭という中間管理職的なものより楽と思える)管理職になれることを信じて我慢するしかない。

   かかる制度により、教諭のエンパワーメント(自発的な力)は喪失し、教育現場の荒廃をもたらしている。

【2】新聞報道によれば「(有効性がないだけてなく、かえっていじめ問題解決を遠ざける)いじめ防止対策推進法」.pdfの見直しの中で、教員のいじめに関する情報共有がなされていないので、それを怠った教諭は懲戒処分(強制力で矯正=いわば調教)にするという制度を導入する動きが出てきている。

 情報共有をできなくさせているのが、教員間のヒエラルキー(階級制)である。これをなくさずして、強制力(懲戒処分)を行使すれば、更に教諭のエンパワーメント(自発的な力)を低下させ、教育現場の荒廃を進める。

 自分のクラスでいじめが起こったとき、担任教諭が自分より上級の教諭に知らせたとき、予想する返ってくる答は「先生、もっとしっかりしてくださいよ。いじめなどさせないよう厳しく児童生徒を指導してくださいよ。クラスでいじめが起こって(管理職から)怒られるのは、私たち主幹教諭・指導教諭なんですから。」また、担任教諭が直接に管理職に知らせたとき、予想する返ってくる答は「先生、もっとしっかりしてくださいよ。いじめなどさせないよう厳しく児童生徒を指導してくださいよ。主幹教諭・指導教諭の先生の指示を受けてクラスでいじめが起こらないようにしてください。(教育委員会から)怒られるのは、私たち管理職なんですから。いじめをなくさないと先生のためにもなりませんよ(賃下げや定年退職後再任用不承認等をもたらす悪い勤務評定をつけることを示唆して脅す)。」

 上記のように、ヒエラルキー(階級制)というのは上位下達の強制力が行使されるシステムであって、「信頼に基づく連帯」を壊すシステムであるから、クラスでいじめが起こった担任教諭は、例えば上記のような答が返ってくると予想していじめの情報を知らせれば苦しみが増すので、それを回避すべくいじめの情報を抱え込むのである。

 

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