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「いじめ防止対策推進法(いじめ防止法)」について 

(4)いじめ防止対策を議論してきた「有識者会議」の提言書.pdf(16.10.24 公表)は、次のような批判されるべきもの

<有識者会議の主な提言案> 凡例 : 提言⇒提言に対する批判

・いじめの認知件数が少ない都道府県に対し、文科省が個別に指導する

    ⇒いじめの認知件数が少ないのは喜ばしいことなのに、逆にそれはいじめ対策の不熱心さを示しているという。これは、現場教員に「粗捜し」という、教育とはかけ離れたみじめな行為を強要するものです。

・学校ごとに常設する「いじめ対策組織」に弁護士や警察官経験者ら外部人材の参画を進める

    ⇒弁護士は強制力を規定する法を用いて正義を守り実現する任務、警察官は法に基づく強制力で不正義を取り締まる任務をそれぞれ持つ人々です。かかる強制力に頼るようになれば教育は「調教」となります。弁護士や警察官経験者は、学校で重大な犯罪が起こったときのみが出番です。

・いじめの情報共有が「いじめ防止対策推進法」に基づく義務であることを周知する

    ⇒管理職と教員の階級制の【2】をご参照

・生徒指導専任教員を置いたり、部活動の休養日を設けたりして教職員の負担軽減を進める

    ⇒「生徒指導」には、教科指導(授業)/生活指導(授業・部活動・学校行事・休み時間など学校生活すべての場面にて児童生徒が人権侵害など不正行為をしないよう見守り、そのような行為があった時には速やかに正す)/進路指導(希望する進路が実現できるよう手助け)/図書指導(図書館が有効に活用できるよう手助け)/保健指導(健康維持を手助け)/部活動指導/生徒会・児童会活動指導(生徒会・児童会が自主的に行われるようアドヴァイス)/学級活動・学校行事での指導(HR・遠足・体育祭・文化祭など/生徒会活動とダブル)がありますが、生徒指導専任教員とは何を専任にするのかが不明。「生徒指導」を「生活指導」と同義語で使用しているとすれば、それは学校教育というものを理解していないことを証明しています。生活指導は、教員全員が学校生活すべての場面(上記した指導のすべての場面)で行うもので、生活指導専任など在り得ないのです(生活指導専任がいたと仮定してその人が、他の教員が授業など何らかの指導をしている場面にしゃしゃり出ることをするのでしょうか)。在り得ないものを置けという提案は、この提案が学校教育を知らない、または理解していない人々によってなされたことを示しています(為念 : 有識者会議には教職経験者もおられるようですが、教職経験者は、教職経験があるというだけでは正しい学校教育の在りかたを理解出来ているとはいえません。戦争経験者が、戦争経験があるというだけでは、戦争はなぜ起きるのか、誰が起こすのか、戦争が起こらないようにするには何をするべきか、などを理解出来ているとはいえないのと同じです)。

・教職員の日常業務において、自殺予防、いじめ対応を最優先事項に位置づけるよう促す

    ⇒教職員の最優先事項は授業が安全安心にできるようにすることです。自殺やいじめが今日・明日にでも起こるような学校では安全安心に授業などやっていられません。今すぐ「いじめなど起こりようがない」学校を実現しなければなりません。なぜ、その提案をしないのでしょうか。「いじめなど起こりようがない」学校を実現・維持している学校はあるのですから、決意すればすぐにできます。そのためには、学校教育力の低下をもたらしている制度・法律等による弊害を乗り越えなければなりませんが、それを乗り越えて「いじめなど起こりようがない」学校を実現・維持している学校に学べば、それを乗り越えることは不可能ではありません。

・教育委員会に対し、加害者の出席停止措置の手順、出席停止中の支援を含む留意事項を示す

    ⇒「いじめ防止対策推進法」は、有効性がないだけてなく、かえっていじめ問題解決を遠ざける.pdfの「第二十三条(いじめに対する措置)の4項」の部分をご参照。

・LINEなどSNSによるいじめの具体例を示し、刑法上の名誉毀損(きそん)罪や民事上の損害賠償請求の対象となりうることを知らせる取り組みを進める

・いじめによる自殺や不登校など「重大事態」の調査の進め方(第三者委員会の人選、調査方法など)についてガイドラインを作成する

    ⇒ガイドラインを作成し、それに則った調査を実施して対応策を構築するのを待つのではなく、「学校」に最低限要求される在りかたは「安全安心の場」ということですから、「重大事態が生まれるところ」は、最早「学校」とはいえないので、かかる学校の「教育の場にならせていない(「生徒も教職員もみんなが互いに人間として尊重し尊重される学校=楽しい学校」にならせていない)学内構造」はいったん解体し、「いじめなど起こりようがない」学校を実現・維持している学校に学んで、今すぐ「いじめなど起こりようがない学校」づくりに着手し、速やかにそれを実現することが大切です。

・第三者委員会の報告書をデータベース化し、再発防止につなげる

    ⇒第三者委員会を立ち上げて、調査して、論議して報告書を作成し、それをデータベース化するという気も遠くなりそうな手間暇をかけながら有効性に疑問が残る(これまでいくつもの報告書が作成されたがいじめによる自殺・不登校はあとを絶たない)やり方よりも、そんなことをする必要がなくなるやり方である「いじめなど起こりようがない」学校づくりを早急に行うことが肝要です。

(3)いじめ防止対策推進法に記されている施行後3年(16.10)で見直すとの規定に従ってその見直しが行なわれる中、新聞報道によれば、教員のいじめに関する情報共有がなされていないので、それを怠った教諭は懲戒処分(強制力で矯正=いわば調教)にするという制度を導入する動きが出てきているが、情報共有をできなくさせているのが、教員間のヒエラルキー(階級制)である。これをなくさずして、強制力(懲戒処分)を行使すれば、更に教諭のエンパワーメント(自発的な力)を低下させ、教育現場の荒廃を進める(管理職と教員の階級制ご参照)。これまで、「いじめなど起こりようがない」学校を実現し維持してきた現場教職員の意見に基づかない法律であるがゆえに(2)であったためいじめ防止対策推進法は無視されてきたため弊害はなかったのが、いよいよ強制されることになって弊害(教育現場の荒廃の更なる進行)が生まれることになった。

(2)「いじめ防止対策推進法」は、有効性がないだけてなく、かえっていじめ問題解決を遠ざける.pdf

   ○法施行(13.9)後、いじめによる自殺と疑われたケースは3年で少なくとも20件あり、小4から高3の20人が亡くなっている(報道記事.jpg)。

   ○いじめ防止対策推進法はいじめ認知件数減少につながっていないし、そもそも教育現場ではあまり読まれてさえいない(「チーム学校運営の推進等に関する法律の早期制定を求める意見書」についての反対討論(16.10.7)の最後部分をご参照

(1)いじめ防止対策推進法   いじめ防止対策推進法の問題点.pdf

 

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